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by • May 7, 2014 • Creative16997

何かを成功させたい人へ。行動経済学を解説する、NHK「お金と感情と意思決定の白熱教室」が面白いのでおすすめ

ダン・アリエリーさんという行動経済学専門家が語る白熱教室がとても面白くて
いろんな人にぜひ見てほしいので、紹介エントリーを書こうと思います。

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■ NHK「お金と感情と意思決定の白熱教室」~楽しい行動経済学の世界~
http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/behavior/index.html
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まずはこちらを。
下の動画は、番組内の講演でも紹介されていた、フォルクスワーゲンのバイラル広告。
エスカレーターのばかり使う人々に、階段を利用してもらおうという実験映像です。



階段をピアノの鍵盤に見立てて、踏むと音が鳴るというシンプルなアイディア。
「Fun can obviously change behaviour for the better」
(楽しみは人の行動を変える)
というメッセージどおり、人々を楽しませながらミッションを達成していますが
実はこれは行動経済学によるひとつの考え方なんだそう。


行動経済学。
よくわからんので身の回りの問題で例えてもらうと
「なぜ太ると分かっているのに食べてしまうのか」
「なぜ無駄なものと分かっているのに買ってしまうのか」
というような、ときに合理的な選択ができない人間の心理を研究し、解決方法を見出す学問なんだそうです。


どんなに合理的な手段が提示されていても
人が感情で動く生物である以上、思い通りに自分をコントロールするのは難しいもの。
行動経済学を学ぶことで、そういった自己コントロールを制御できるようになったり
人に何かを提案するとき、相手の気持ちを踏まえたアイディアを出せるようになるということみたい。


具体的には
ダイエットを成功させたりとか
環境問題改善のために人々に良い行動を取らせるとか
ソシャゲでユーザーにいかに課金させるかとか(恐ろしい・・・)
あさとの周りだと特にUXデザイナーやマーケターの分野が相性いいかなぁ。

行動経済学というものに馴染みがなかったのですが
実際、講義を聞いていて「あ、なるほど!」ってすぐにアイディアとして活かせたり
不思議に思っていたことが解決したりして、久しぶりに思考がぐるぐる巡りました。


この番組では、登壇者がアメリカのITスタートアップ界隈(?)に向けて講義する形で進行してるので
アプリやSNSが頻繁に例えにあがってて、サービス作ってる人には非常に分かりやすく伝わると思いますよ。


いろんなエピソードがあった中で私が気にいった部分を少しだけ要約して紹介。


今すぐもらえるチョコと1週間後に倍になるチョコ


2 photo credit: sea turtle via photopin cc


目の前に差し出されたチョコレート。
今食べてしまえばそこにあるだけ
1週間待てば倍の量を貰える。
どうするか?

待つ人もいるだろうし、食べてしまう人もいるだろう。
待つほどの価値はない、と思うかもしれない。

だが、これが1年後の話ならばどうか。
1年後ならば今と同量、1年と1週間待てば倍もらえるとしたら。
多くの人が、1週間先伸ばした方が合理的と考えるだろう。

このように、人は目先の得ほど価値が高く
未来に進むほど価値がゆるやかに減少していく傾向にある。
将来それがどんなに魅力的なものになっているのか
今の自分には想像できない。



人は目の前のチョコの誘惑には勝てないし
半年後のスリムな身体より今日の食事を満喫するし
10年後の健康より今晩の飲み会を優先する。
(価値の双曲割引)


習慣を作る「歯磨き粉」の役目


3 photo credit: Hanna- via photopin cc


歯磨きは人々の生活で習慣化に成功した数少ない事例だ。
だが仮に「歯磨き粉」が存在しなかったら、人は歯を磨くだろうか?

歯磨きにおいて歯磨き粉が持つ効果はほとんどないという研究もされている。
一方、歯磨きよりもフロスの方が歯周病予防には効果的とも言われているのに、フロスは習慣化に失敗している。
何故か?

人々は数年後の歯の健康を案じて毎日歯磨きしているわけではない。
人々が欲しいのは、今すぐ味わえる爽やかミント味だ。




将来のために今の自分に何か行動を取らせたいとき、本質とは異なる報酬を与えて行動を促す方法を「代替報酬」と呼んでいる。
先に紹介したピアノの階段も代替報酬の応用例。
登壇者のダン・アリエリーは過酷な投薬生活を代替報酬(趣味の映画鑑賞)で乗り切り、肝硬変を克服した経験を持つ。



スキルは努力よりも評価されにくい


4 photo credit: takacsi75 via photopin cc


とある鍵屋は新人で経験が浅く、鍵を開けるために60分を要した。
悪戦苦闘の後にようやく鍵を開けた鍵屋を見て、客は
「私のために頑張ってくれてありがとう。おかげで助かったよ」と喜んだ。

やがて鍵屋は技術を磨き、時間も手順も大幅に削減できるようになった。
1分足らずで鍵を開けた鍵屋を見て、客は
「たったこれだけの作業のために金を取るなんて。ぼったくりじゃないか!」と文句を言った。



車屋が壊れたエンジンを見てこう言った。
「修理代で100ドルもらおう」

客が料金を払うと、車屋はハンマーでエンジンを叩いた。
するとエンジンはたちまち直ってしまった。

「1回叩くだけで100ドルもかかるのかい?」
「いいや、叩き代は1ドル。あとの99ドルは、どこを叩けば直るかという知識代さ」


上記の例では、「鍵を開ける」「車を直す」という結果に対して納得して料金を払っているはずなのに
その過程に不満を感じている。
人は努力に対しては評価しやすいが、技術は正当に評価しづらい。
仕事をきっちり時間内に片付ける人よりも、残業の多い人の方が場合によっては評価されてしまうこともある。


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この他にも、お金の相対性とか、なぜ有料アプリが高いと感じるのかとか
人々の様々な不合理さが事例付きで解説されてました。


この番組で、あさとが行動経済学面白いと感じたのは
「人々は不合理でバカだ!」
で終わるのではなく
「人々はこういう性質を持っている。ではどうすれば問題は解決するのか?」
ってところにちゃんとスポットが当たっているところ。

例えば
「飲み続けなければ効果がない薬を患者がなかなか続けてくれない」
みたいな問題があった場合
患者にとって最も効果的な代替報酬が何か探すユニークな実験を行ったりとか。

人々の心理を読み解くことに
いろいろと活用方法が見いだせるところが楽しいです。


登壇者自身も言ってたけれど、行動経済学を応用すると
「人々をより良い未来に導く」か
「人々から搾取する」か
多分どっちもできちゃいそうなんですよね。
そこらへんは、この講義を聞いた人次第なんだと思います。


全6回放送のうち、最初の3回見逃してしまった、、
そのうち再放送かDVDレンタルされるだろうか( ; ; )

今週金曜日にラスト回
「私たちは何のために働くのか? ~仕事のモチベーションを高める方法~」
が放送されるので、興味ある人はぜひにー!


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■ NHK「お金と感情と意思決定の白熱教室」~楽しい行動経済学の世界~
http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/behavior/index.html
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★ ASATO ★




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