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by • January 3, 2014 • Idea4531

送料を設けることで生じる機会損失について掘り下げて考えてみる

1050円なくせに送料手数料入れたら1750円とかまじ詐欺やろ〜 ゾゾタウン。


上記は2012年10月にさまざまな物議をかもすきっかけになったとあるユーザーのツイート。
記憶に新しい方も多いはず。
ここから発展した一連の騒動を受けて、ZOZO TOWNを初めとするファッションECも、送料無料化について本格的に対応を余儀なくされました。

とはいえ、タダで配送するのは物理的に不可能。
送料無料を実現するには、送料無料にすることで回収できる機会損失が送料分を上回るという試算が必要です。
ではその機会損失は具体的にどのようなものなのか。
顧客にとって送料がどのようにハードルになるのか、2つの仮説を立ててみました。



仮説1:見えない出費が可視化されると高く感じる


送料設定としては最も一般的な「全国一律500円」、普通に買い物に行く交通費を考えればめちゃくちゃ安いと思います。
たとえば六本木〜渋谷を往復したとしたら電車賃は520円。
電車賃は必要経費として納得できるのに、なぜ送料には払えないのか。

多分、出してる財布が違うんじゃないかなぁ。

私の場合、お給料が入ったらなんとなくその月の予算を割り振ります。
家賃が7万円、食費が2万円、交際費が2万円、ってぐあいに。
で、街に買い物に行く場合、電車賃は交通費予算から、服は買い物予算からの出費になります。
「500円の交通費」と「5,000円の買い物」です。

ところが通販の場合、商品代金と送料を合計した金額が請求されます。
「5,500円の買い物」です。
最終的にかかった金額が同じでも、買い物予算から5,000円出費するのと5,500円出費するのでは、だいぶ印象が違います。
カートに入れていざ買おうって思ったとき
想定より高い金額を付きつけられると急に萎えてしまい、寸前で離脱しちゃうんでしょうね。


たとえばですが、決済を確定するまであえて合計値を掲示しないっていうのは問題あるんですかね。
「商品代金合計:0000円」「送料:000円」「決済手数料:000円」
こんな感じで、内訳だけ記載して合計は見せない。
注文が確定したら、改めてメールで案内する。的な。
これだけで受ける印象が大分違う気がする。
電子商取引法には、合計値を表記しなければならないみたいな決まりはなかったような・・・?
(詳しい方いたら教えてください)


仮説2:「何か見落としてるかもしれない」が注文確定する決断力を鈍らせてる


通販を利用する際、多くの人が考えるのが
「1度にできるだけまとめ買いしよう」
だと思います。
だって2回注文することになったら送料が倍かかって無駄だから。

これ、実際かなりハードルだと思うんですよ。

ECサイトの商品を全部見てまわるのって、結構体力を使います。
ZOZOみたいな商品点数が何千〜何万点とあるモール系ならなおさら。
すっごい時間をかけて、欲しい物を選んで、カートに進むボタンを押そうと思ったとき、顧客は自分に最後の確認をします。

「欲しい物は本当にこれだけ?」
「何か見落としてるんじゃない?」
「今買っちゃっていいの?明日になったら、他にも欲しいものが入荷してくるかもよ?」

1回買い物するだけならばかかる送料は500円で済みますが
もし追加で注文しなければならなくなった場合、さらに500円を払わなければいけません。
しかも「払わなくて良かったかも知れない無駄金」です。

もしかしたら損をするかもしれない
というネガティブな気持ちは、顧客の決断力を鈍らせます。
他に必要なものはないか、考えて考えて考えて・・・
そして、ふっと気づいちゃうんです。
「わたし、こんなに悩んでまでこの商品欲しかったんだっけ?」
と。
この時点でこの顧客はもはや離脱決定です。

送料無料であれば
とりあえず買っちゃって、欲しい物増えたらまた注文しよう
みたいな考え方もできるわけです。
あさとはAmazonで買い物するときは大体1Click注文で、1日に3回とか注文する日もあります。
決済直前に悩ませる要素はなるべく減らしたいですね。

この仮説には根拠があって
以前あさとが携わっていたファッションECで送料に関するキャンペーンを打ち出したとき
「10,000円以上送料無料」ではほとんど注文数に変動がなかったんですが
「全品送料無料」にした途端、飛躍的に注文数が伸びたんです。
これ、お得だから今買うべきというよりは
前述の「とりあえず注文確定してあとでまた見よう」って考え方が働いた結果じゃないかなと。


1回1回の送料がネックになるのであれば
いっそのこと年間定額プランがあればいいんじゃないかと思います。
年会費3,000円払ったらずっと送料無料的な。
ユーザー的には6回以上利用すれば元が取れる計算になります。
年間6回以上のリピーターなんて、サイトにとってもなかなかいない上顧客になるかと。



個人的には、ファッション業界が価格競争になって質が落ちるという悲しい事態だけはなんとか止めたいので
送料問題に関しても
顧客も企業も損をしない、うまい方法で解決できればと思っています。





★ asato ★
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